USA Map前述のとおり、「土地に呼ばれる」ということがある(詳細は「土地に呼ばれるということ」を参照)。どう表現したらよいのだろうか、ふっと、自分がある土地にいるのが、妙に現実味を帯びて感じられる、その映像が見えてきた時が「呼ばれている」と実感するときだ。 以前、かなりへこむ時期があり、人生投げやりになったことがある。

正直、できることなら、一秒たりとも生きていたくない、この生を終わりにしたい、そんな時期だった。 そんな中、なんとか気持ちを前向きにしようと、なけなしの貯金を切り崩し、少し趣味を初めてみた。関係ないことに真剣に心を傾けていくうち、少し気持ちが前向きになり始めたころだ。 趣味の学校で出会った友人と、楽しくおしゃべりをしていた時だ。ふわっと、突然、世界地図が浮かんできた。最初はなんのことかさっぱりわからなかった。

「ん?世界地図?なんだ?何が言いたいんだ?」と自問自答すると、すると今度は、さーっと世界地図がとある場所をズームアップしてきた。

「ん?アメリカ大陸?」 次の瞬間、今度は北米がクローズアップ。

「北米?アメリカ?カナダ?」 すると、今度はささーっと西側に地図が動く。

「ん?西海岸?」 で、さらに地図がズームアップ。 「!」 で、ピンと来た。そうか、アメリカ合衆国か!カナダではなく、アメリカなのか、そして、西側。おそらくカルフォルニアの南のほうだ。で?そこがどう私に関係するのか???と自問自答。

すると、さっと頭から何かが下りてきた気がした。 「えぇ!!!アメリカに住むのか???なんで?どうして?え?働くのか???」

そして、なんとなーく、「どうやら働くことになるらしい。」との予感。

その話を友人に話すと、就職で苦戦していた自分に 「就職決まるとよいね。」との言葉。そのころは、もう一生、仕事はできないのかと思ったくらいの悲惨な状況だったので、正直自分は信じられなかった。

それから半年後、受けた企業が立て続けに、アメリカ法人に行ってくれる人を探しているという募集案件であることを知りびっくり。とんとん拍子に面接が進み、あっという間に内定にこぎつけた。 とある会社に就職し、初めてアメリカに行き、しかも西海岸の事務所を訪れたときは、なんとも言えない気分だった。 実は何度も旅行や出張で、アメリカへ行こうとしたことがあるのだが、このときが来るまで、大地震やテロなど、アメリカを訪れようとするたび、何か事件が起こり、いけなくなっていた。

まるで、アメリカの土地を踏むなと言わんばかりだった。 けれど、アメリカの地図が見えたその瞬間から、その「開かずの扉」が開いたかのように、一気に門戸が開かれ、吸い寄せられるようにその土地に行く羽目になった。 そう、土地は呼ぶのだ。 よくはわからないが、経験上、どうしてもその土地に行かなければならない何かがあるとき、人生は思わぬ方向でことが動く。私は、国を超えた引っ越し、という点では、このアメリカをはじめ、この後何度も経験することんなった。 もしあなたに、そういう直感が働いたら、抵抗せず行ってみるとよいと思う。きっと自分の魂の成長につながる、貴重な体験ができるはずだ。